一般社団法人全国ネット被害者救済ネットワーク

企業Z社の事例|掲示板に事実無根のコメントを発見【事例No.A001(1)】

事例No.A001(1)

A社は結婚相談所を経営。事実無根のコメントをある掲示板にて発見。掲示板は海外サーバではなく、国内サーバである。

流れとしてはまずは以下になる。

① レンタルサーバ会社に対する弁護士会照会(サーバを借りて掲示板を運営しているのが誰なのかを照会する)
② 掲示板運営者(コンテンツプロバイダ)を相手取り、IPアドレス、タイムスタンプ等の開示を求める仮処分をかける
③ 仮処分で勝てたら、IPアドレス等を取得し、経由プロバイダ(アクセスプロバイダ)に対し、発信者情報の開示を請求する
(ここでも場合によっては、消去禁止の仮処分が必要になることがある)
④ 判明した発信者に損害賠償請求訴訟をかける(本案訴訟)

早ければ3ヶ月でアクセスプロバイダのログ(発信者情報)が消えてしまう可能性があり急ぐ必要がある。その意味では、ログ情報保管の延長すべく法改正が求められる。

そして具体的には以下のような流れでIPアドレス取得した。

1)ドメインネームからレンタルサーバ会社を特定

whoisでの検索等でレンタルサーバ会社を特定

2)レンタルサーバ会社に弁護士会経由で契約者を開示請求

開示されて、掲示板運営者を特定。しかし、レンタルオフィスを借りているようで本人の住所ではなかったため、こちらも弁護士会経由でレンタルオフィスを提供している会社に対して開示請求を並行して行った。

3)当該コメント内容のIPアドレス開示請求を行うための仮処分

発信者情報開示等仮処分命令を裁判所に申し立てた。地裁で審尋という手続があり、事実無根である事の真実性の立証の補充を求められ、陳述書という形で提出するところで、掲示板運営者から代理人弁護士に電話連絡があり、IPアドレスの開示と当該スレッドの削除を行う旨の連絡があった。仮処分申請手続きは取り下げた。

4)IPアドレスからアクセスプロバイダを特定

whois検索によりIPアドレスからアクセスプロバイダを特定した。これから、アクセスプロバイダに対し以下のアクションを起こす。

① アクセスプロバイダに対し、アクセスログの保存要請を行う
②-1 保存要請が容れられれば、発信者情報開示請求の本訴を行う
②-2 保存要請が容れられなければ、消去禁止の仮処分を行い、然る後に本訴に進める

ここまでの費用

1)〜4)までの費用で、実費及び仮処分申立手数料約20万円である。代理人弁護士はA者の顧問弁護士であるために比較的安い値段のようだ。アクセスプロバイダへのアクションについては、①〜②でだいたい20万円〜30万円であり、事実無根のコメントを書いたIPアドレス分がたくさんあり、それぞれ発信者情報開示請求する必要があり、人数に応じて金額がアップする。